響け!ユーフォニアム2

読了しましたので、感想などを・・・
なお、今回もネタバレ満載でございます。

内容と感想

北宇治高校吹奏楽部が京都大会を勝ってから、関西大会当日までを、合宿、花火大会のイベントをこなしつつ、少しずつ明らかになっていく過去の遺恨を解決しながら描いています。
1巻よりはストーリーに筋が通ってはいますが、人物描写・情景描写が相変わらずワンパターンで残念ですね。
次巻は関西吹奏楽コンクールから全国まで、となるのでしょうか。よく名前は出てくるけどなかなか活躍の機会のないチューバ2年生二人をもう少し有効活用してもいいのでは・・・

曲について

今回新しく出てきた曲について。

ダフニスとクロエ

今回のキーになってる曲ですね。
モーリス・ラヴェルによるバレエ音楽で、全日本吹奏楽コンクールでは非常に人気の高い曲。特に全国大会レベルでよく名前を聞く曲のような気がしています。後述する淀工のレパートリーのひとつでもありますね。
厳密にはバレエ音楽としては3部構成で、そこから一部を切り出したものを再編成ものが第1組曲、第2組曲と呼ばれるものになります。原曲は管弦楽曲なので、もちろん吹奏楽編曲されたものが用いられることになります。
一般的にコンクールでダフクロが演奏される場合、演奏時間の関係上、第2組曲より夜明けと全員の踊りが演奏されることが多いみたいですね。

↑淀工による2014年コンクール演奏の動画です。

大阪俗謡による幻想曲

大栗裕作曲、朝比奈隆のために作曲された曲ですね。
淀工のレパートリーのひとつで、全国でも何度も演奏している曲です。
祭囃子が曲中のいたるところにちりばめられたどこか懐かしい、それでいて非常に難易度の高い曲です。
淀工が演奏する版は、丸谷先生による淀工独自の版とのことで・・・

↑2013年度コンクール演奏の動画です。

スウィングしなけりゃ意味がない

文化祭で演奏する曲として、一瞬出てきましたね。
原題「It Don't Mean A Thing (If It Ain't Got That Swing)」。「スウィングしなけりゃ意味ないね」等の表記も一般的に使われます。
デューク・エリントン作曲のビッグバンド用の曲。
デュークの曲の中でもA列車で行こうに次いで有名な曲と言えるのではないでしょうか。

学校について

福岡 清良女子高校

久美子が家でテレビで見ていた学校。
福岡精華女子高等学校であることは間違いなさそうです。
1巻で「宇宙の音楽」でプロ顔負けの演奏をした福岡の高校、ですね。

三強

大阪の三強として、明静工科高校、大阪東照高校、秀塔大学付属高校が出てきます。
現状で行くと、恐らく大阪府立淀川工科高等学校大阪桐蔭高等学校明浄学院高等学校の3校が全国大会金賞の常連、と言えると思うので、どれかがどれかのモデルとなっていると考えられます。
そのうち明静は大阪俗謡を演奏してるので、必然的に淀工がモデルと言えるでしょう。高校名は明静の方が近いんですけどねぇ。
残りの2校について。
大阪東照については、野球部も強豪との記載があるので、大阪桐蔭がモデルと言えそうです。
そうすると秀大付属は明浄がモデルということになるんですが、ここまでモデルと似たような名前使ってきて、ここだけ似ていないというのはどうもひっかかる。
で、実はもう1校大阪からここ数年よく全国に行ってる学校がありました。近畿大学付属高等学校。ここだと付属なのは一緒だし、全国で上下黒の衣装というのも一致します。
ということで、三強のモデルは

と言えそうですね。