紅白感想的なもの

新年明けましておめでとうございます。
新年早々ですが、とりあえず第65回NHK紅白歌合戦の感想でも・・・

全体の構成

最初に出場歌手が発表された時はどうなることかと思いましたが、さすがNHK、録画とは言えトニー賞主演女優賞・アカデミー歌曲賞受賞女優であるイディナ・メンゼルの出演を取り付け、さらに中継とは言え中森明菜を引っ張り出し、揚げ句年越しライブからの中継とは言えサザンオールスターズまでも出してくるわけですから、結局なんだかんだ見どころ十分の紅白に生ったんじゃないかと思います。

枠について

やっぱり選出枠的なものはあるようで。

とりあえず6枠に増加したジャニーズ。ですが、朝の視聴率に多大な貢献をしている井ノ原、大河没落に歯止めをかけた岡田の2名が在籍するV6の出演についてはもうどう転んでも否定しようのない部分なので、臨時の+1は仕方ないのかな、と。ここの評価は今年の紅白を見てからでも遅くはない気もします。
AKB系については4枠はないだろーと最初思ってたんですが、NHKさんが空気を読んで実質3枠で増減なし。初登場のHKT48を立てるためにSKE48NMB48が割を食った形ですかね?
LDHが3枠。レコ大を見ても、何かメディアとは非常にいい関係を作ってるんだなぁというのが見て取れます。ただパワーバランス的にはそんなに強くないはずなんですよね、とするとやっぱりAVEXの協力なバックアップ?
ちなみに以前よく「AVEX枠」と言われていましたが、今回のAVEXはLDH3枠にAAA、May J.SKE48、アナ雪企画、妖怪ウォッチ企画、と多数枠をとってます。まあとはいっても実質AVEX枠でねじ込まれたのはMay J.とAAAだけですかね。
そして今回問題のアミューズ枠。まあセカオワについてはあれだけ売れれば選ばれて当然と言えば当然なんですが、ポルノは・・・だし、福山のあのVIP待遇なに?ですよね。吉高司会も含めて、サザンのバーターなんじゃないかと言われて当然と言えば当然。ただ正直ポルノ出すぐらいだったらBABYMETAL出した方がよかったんじゃね?とも思いますね。

さくっと振り返ります

妖怪ウォッチ企画

レベルファイブ頑張った。アラシニャンいい味出してた。
Dream5初出場おめでとうございます。次回は出場歌手としてノミネートされるといいですね。
そしてようかい体操第一の嵐のやる気のなさはなんだったんでしょうか。
つか、嵐実質2枠って、どんんだけ優遇されてるんですか・・・

福田こうへい東京五輪音頭

1964年の東京オリンピックから50周年ということで。
今年新曲出してオリコンも6位と好調だったのに歌わせてあげてほしかった、というか。

クリス・ハート:糸

名曲ですな。
Bank Bandの沿志奏逢が糸カバーブームの最初と言われていますが、なんと2014年の年間カラオケランキングではオリジナルである中島みゆきの糸がDAMで6位、JOYSOUNDで13位。最新のランキングではさらに上位まできてますから、まだまだ歌われる機会の多い曲になりそうです。

徳永英明:花は咲く

羽生結弦選手の映像とともに。今月発売のカバーアルバムに収録されることから、徳永に白羽の矢が立った?前年の綾瀬はるかが色々と伝説になってしまったため、今年は全体歌唱から外されたんでしょうか。実際は2014年は自然災害が相次いだため、東北限定になってしまうこの曲よりふるさとの方が全体歌唱に相応しいという理由なんじゃないかと予想してます。NHK的には外せない曲のはずなので、次回以降の展開にも注目しておきたいところ。

V6:WAになっておどろう

念願の初出場となったV6。もうみんなV6がアイドルだってこと忘れてるんじゃない?
長野オリンピックの公式テーマソング。(V6はオリンピックでは歌ってないよ。)コブクロがソチのNHKオリンピックテーマ歌えなかったけど、ここで相殺・・・ってのはさすがにこじつけか。
V6が事務所の先輩のSMAPTOKIOをバックに歌ってるというのは感慨深いところが。

花子とアン」特別編

書いてたら長くなっちゃったので分割します。

ゴールデンボンバー:女々しくて

3年連続で同じ曲。でも魅せてくれました。
よくネタ考えつくなぁ・・・

水森かおり:島根恋旅

有線大賞受賞曲。なんてことはどうでもいいぐらい、小林幸子2世の実力を発揮してました。
レジェンド・オブ・ミシカのような舞台装置は圧巻。

TOKIO:LOVE YOU ONLY

20周年。
なかなか20年も続くバンドがない中で、メンバーチェンジなしで20年続けたというのは、例えジャニーズとは言ってもすごいことだと思います。
パフォーマンスもスタンディングを要求するなどライブバンドっぽいことやってました。
普段はどうも農家的イメージが強い彼らですが、十分に存在感示せたんじゃないでしょうか。

アナと雪の女王企画

大ヒット映画アナと雪の女王の企画コーナー。
ニューヨークタイムズスクエアから、日本語版アナ役の神田沙也加と本家エルサ役のイディナ・メンゼルが生まれてはじめてをデュエット、さらにイディナがLet It Goを熱唱。
とにかくブロードウェイの大スターであるイディナを前に堂々と持ち味を発揮できた神田沙也加に乾杯。そして本家本元のレリゴーにしびれ。生まれてはじめての英語と日本語のデュエットというのも新しかったですね。音楽は国境を越えてました。
前座として扱われ、企画コーナーではその他大勢の中で歌わされたMay J.はちょっと気の毒でしたが。(合唱のときに聖子と並べるNHKには悪意すら感じたw)娘の成長を見守る聖子の感極まって流した涙も印象的でした。
親の手を完全に離れた沙也加ですが、ここからが正念場とも言えるでしょう。アナ雪の一発ヒットで終わらないことを切に祈ってます。

椎名林檎:NIPPON

ワールドカップ枠。感覚的に、aikoの枠は林檎に取られたんじゃないか?って気がしてます。
なお、テレビ出演だとどうしても林檎は魅力を発揮し切れないという印象があったのですが、意外によかったのはホールで客を前にしてのパフォーマンスだったから?

薬師丸ひろ子:Woman "Wの悲劇"より

満を持しての、初出場。
2014年は歌手としての薬師丸ひろ子が再評価された歳でもあったのかな、と思います。
昔のヒット曲を今の彼女が歌い上げる。素晴らしいパフォーマンスでした。

石川さゆり天城越え

9回目の天城越え。最多記録更新らしいです。
ここ8年、津軽海峡・冬景色と交互に歌ってるわけなんですが、聞き飽きないのは曲のすごさなのか、彼女の魅力なのか。
他にヒット曲がないわけでもないんですがね。

長渕剛:明日へ続く道

12月発表の新曲。魂こもってました。
シンプルかつ強い曲。
アツかった。そしてかっこよかった。

中森明菜:Rojo -Tierra-

ニューヨークから中継。とりあえずトークが聞き取れなかった・・・
ほとんど誰も耳にしたことのない新曲を紅白の場で始めて生で歌うって恐ろしいことやってのけたのはさすがですね。

福山雅治:HUMAN、クスノキ

映像+2曲。完全にVIP待遇。完全にサザンの(ry

中島みゆき:麦の唄

地上の星以来2回目。圧巻でした。
個人的にはイディナを除くと今回の紅白でベストパフォーマンスだったと思います。

サザンオールスターズ:ピースとハイライト、東京VICTORY

横浜アリーナの年越しライブから中継。
なんか無茶な演出してくれることを期待してたんですが、無難に。
選曲も非常に順当なところで。
パフォーマンスはさすが、でしたね。

松田聖子:あなたに逢いたくて〜Missing You〜

大トリ。
正直今回の大トリは中島みゆきで良かった気がする。
そして選曲もね。確かに唯一のミリオンヒットではあるけど、CDバブルまっただ中だしなぁ、せっかく過去の曲歌うならもっと他の選曲もあっただろうに。

司会とか

正直、司会タモリ黒柳徹子でよかったんじゃない?
嵐の司会もなかなか安定しないし。途中中居に司会が変わった途端にものすごい安定したのがね。
吉高さんは前回の綾瀬はるかよりはかなりマシだったけど。。。

花子とアン」特別編

前回の「あまちゃん」特別編大好評に味をしめたNHK二匹目のどじょうをねらって作った駄作。
酷い出来でした。
あまちゃん」はアイドルの物語であり、現代劇であり、2012年の夏で本編が終了。潮騒のメモリーズは紅白出場を目標にしていたし、東京に出てきて活躍した天野アキと作中東京に出てくることが敵わなかった足立ユイという対比があった。そこから1年半の歳月を経て、復興は進み、天野アキは再び東京で活動するようになり、アメ女と共に紅白に出られるまでの存在になった。そしてその紅白で、終に東京まで来ることができた足立ユイと潮騒のメモリーズとして紅白出場の目標を果たす。なんだかんだで活躍していたGMTの紅白出場、劇中で大女優だった鈴鹿ひろ美も出演。大団円を迎える。という流れなわけですが、なぜあそこまで特別編が絶賛されたのか?次の3つの要素があると考えます。

  • その年の紅白に出演することに何ら不自然さがない
  • 紅白出場への伏線が劇中に多数あった
  • 本編で回収できなかった伏線を特別編で回収した

2012年の夏から2013年の紅白まで、設定上は約1年半が経過しています。その時間の流れを視聴者が想像することが出来る。作中の活躍を考えると、一旦アイドルを辞めた天野アキが戻ってきて紅白に出るというのはそこまで不自然ではない。そんな中、紅白に初出場した天野アキが北三陸のリアスと中継するというのは少し民放的な演出とは言え、東北復興の様子を伝えるという意味では非現実的とも言いにくい。そして東京に出てくることが出来なかった足立ユイが東京に出てこれたところでヒートアップ。作中で実現できなかったことを特別編で次々に実現していくのは、半年間ドラマを見守ってきた層にはこれ以上ない結末だったでしょう。
あまちゃん」という作品は現代日本と非常に近いところで展開されたファンタジーでした。だから現代日本にその世界が少し入ってきたところで違和感はないし、そんな中ドラマの時間軸で1年半で成長した彼女たちを見ることが出来るというのはとても素晴らしい演出であった。
さて一方の「花子とアン」。時代は大正。ドミンゴがあって郁弥が生きているということは時間軸的には関東大震災前。伝助が離婚しない云々言ってるってことは白蓮事件前後という設定のはずなんですが・・・
この頃の村岡花子、まだ無名です。ラジオもまだだし、そもそも王子と乞食すら出版されてない。なぜ紅白に出れるのか?そして、同じく葉山蓮子。恐らくこの頃福岡で東京へ行く機会をうかがってるような段階のはず。なぜ紅白に出れる?そもそもNHK紅白歌合戦、第一回は1951年です。戦後ですよ。なぜ関東大震災前の時代に紅白?
もうね、設定が無茶苦茶で、ストーリーも何もなくて、ただのとっちらけの同窓会コント。アホかと。だったら舞台上で劇中劇のロミオとジュリエット再現してくれた方がよっぽどよかった。
全員出てきて、吉高が泣いて「みんな暇なの?」という発言をします。この一言で笑いをとれたからいいものの・・・
悪いのは中園ミホなのか、紅白スタッフなのか、花子とアンスタッフなのか・・・とにかく見てられなかった。
番外編「朝市の嫁さん」がなかなかいい出来だっただけに、非常に残念です。